メガソーラーで羊の毛を刈る(出所:日経BP)
メガソーラーで羊の毛を刈る(出所:日経BP)
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毛を刈る前の羊(出所:日経BP)
毛を刈る前の羊(出所:日経BP)
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毛を刈って、すっきりと(出所:日経BP)
毛を刈って、すっきりと(出所:日経BP)
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1頭当たり約4kgの毛を刈った。これで1頭分(出所:日経BP)
1頭当たり約4kgの毛を刈った。これで1頭分(出所:日経BP)
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 日本毛織は5月27日、同社が兵庫県加古郡稲美町で運営している出力約16MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ニッケまちなか発電所 明石土山」において、放牧している羊の毛刈りを実施した。

 同発電所は、2012年9月に閉鎖したショートコースのゴルフ場「ニッケゴルフ倶楽部土山コース」の跡地に、日本毛織が建設した。

 2013年10月に第1期の約11MWが発電を開始した後、2014年2月には、第2期の約5MWも稼働を開始した。例年2月~5月は、日射量が増えて発電量が増す時期ということもあって、発電状況は順調だとしている。

 メガソーラーに羊を放牧したのは、メガソーラーに対して近隣の住民が癒しや親しみを持ってほしいとの理由からだ。太陽光パネルが5万枚もの規模で並ぶと、どうしても無機質な印象を与えてしまうとの危惧があったという。また、羊は、羊毛紡織を祖業とする日本毛織のマスコット・キャラクターであり、広報の役割も担う。

 羊は3頭おり、メガソーラーの敷地約22万m2のうち、約1万5000m2の区域に放牧している。この約1万5000m2の区域には、「癒し」を印象付けるためにゴルフ場時代の緑を多く残しており、羊が草を食べることで除草の効果もある。

 メガソーラーに導入した羊は、1年間に約10cm、毛が伸びるため、毎年この時期に毛を刈ることにした。発電を開始してから、初めて迎える「毛刈り」となり、羊を譲り受けた六甲山牧場(兵庫県神戸市)の飼育担当者のほか、兵庫県立農業高校の生徒、日本毛織の新入社員などが毛刈りに臨んだ。

 1頭あたり約4kgの毛を刈り取られた羊たちは、すっきりした様子で、また草を食べはじめていた。刈り取った羊毛は、羊毛の品評会に出すという。