「普通のメガネ」のように軽い

 JINS MEMEのデザインでは、ドイツAudi社の「A6」 などを手掛けた著名なプロダクトデザイナーの和田智氏に監修を依頼した。日常的に利用できる「普通のメガネ」としてのたたずまいを強く意識したという。

 フレームは、「ウェリントン」「ハーフリム」「サングラス」の3種を用意する。追加料金で、度付きのレンズを取り付けられる。重さは、例えばウェリントンタイプで約36gと軽い。

ワイヤレス給電の採用を検討

 動作時間は、内蔵する2次電池で約8時間の連続動作が可能だという。2次電池やセンサー類や半導体部品などは、JINS MEMEのつるの後ろ側に配置している。後頭部に「グラスバンド」と呼ぶバンド状の外付けユニットを取り付けられる(図16)。2次電池の他、ストレージを搭載する予定である。本体内蔵の2次電池とグラスバンドの2次電池を利用することで、連続動作時間を約16時間まで延長できるという。

図16 後頭部に「グラスバンド」を付けたところ
"図16 後頭部に「グラスバンド」を付けたところ

 USB端子を備えるが、主にデータ伝送用に利用する予定で、給電には「ワイヤレス方式を採用することを検討している」(東北大学の川島氏)という。なお、現時点で公開したハードウエア仕様などは、発売時に変更になる可能性があると説明する。

専用アプリのAPIを公開

 JINS MEMEの発売に先駆けて、2014年秋ごろにJINS MEME用のアプリ開発に向けてAPIを公開する予定。アプリ配信基盤を整える考えである。無料だけでなく、有料アプリの配信も想定する。

 販売チャネルはメガネ店の他、インターネットでの販売(EC)を想定する。価格は未定。「(安価なメガネを手掛ける)JINSブランドなので、皆様の手が届かない価格になることはない」(ジェイアイエヌの田中氏)とした。

 なお、生物学者のリチャード・ドーキンス氏が提唱した「ミーム(meme)」、「目(me)と目(me)」、そして「私(me)」の3つの意味から、JINS MEMEと名付けたという。