決算を発表する三菱電機 常務執行役 経理部長の松山彰宏氏
決算を発表する三菱電機 常務執行役 経理部長の松山彰宏氏
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 三菱電機は2014年4月28日、2013年度(2013年4月~2014年3月)の連結決算を発表した。国内景気の回復や海外での景気拡大を受けて、売上高は前年度比14%増の4兆543億円、営業利益は同55%増の2351億円となった。売上高が4兆円台に乗ったのは、2007年度以来6年ぶり。当期純利益は前年度比2.21倍の1534億円となり、2007年度に続く過去2番目の数字だった。

 6部門すべてで増収となり、重電システム部門を除く5部門で増益となった。とりわけ好調だったのが、産業メカトロニクス部門と家庭電器部門。産業メカトロニクス部門は売上高が前年度比18%増の1兆987億円、営業利益が同62%増の980億円となった。スマートフォンや半導体向けの設備投資を受けてFA機器が伸びたことに加え、国内や北米で新車販売が好調だったことなどから自動車機器も伸びた。家庭電器部門は、国内外での空調機器の販売拡大などを受け、売上高が前年度比15%増の9443億円、営業利益が同2.7倍の528億円となった。

 前年度に赤字だった電子デバイス部門も、パワー半導体の好調などから黒字転換した。売上高は前年度比19%増の1946億円、営業損益は同156億円改善して100億円の黒字となった。

 唯一の減益となった重電システム部門は、電力事業案件の変動などが響いた。売上高は前年度比12%増の1兆1800億円だったが、営業利益は763億円と前年度比10%減少した。なお、売上高は同部門と産業メカトロニクス部門で過去最高を記録した。

 2014年度の通期業績については、売上高が前年度比3%増の4兆1800億円、営業利益が同6%増の2500億円、当期純利益が同14%増の1750億円を見込んでいる。営業利益と当期純利益は、達成できればともに過去最高となる。