2014年4月10~12日に中国・深センの深セン会展中心で開催された「第2回中国電子信息博覧会」(CITE 2014)では、様々な電子情報機器や技術の展示を見ることができた。ディスプレーに関しては、パネルメーカーだけでなくテレビメーカーや携帯機器メーカーなど多くの企業が出展し、大画面・高精細の4Kテレビ、画面中央部を凹ませた曲面テレビ/パネル、有機ELテレビ/パネル、量子ドット搭載した大画面パネル、酸化物TFTを使用したパネルなど、最先端技術を使ったあらゆる製品や開発品が、中国企業を中心とした出展社から競うように展示された。これらの展示内容からは、各社の戦略を垣間見ることができると同時に、それぞれのディスプレー技術の今後の動向を読み取ることができる。

テレビ用とモニター用の曲面液晶パネルを取り揃えた台湾AUO

 台湾AU Optronics社(AUO:友達光電)は、テレビ用として4種類の大画面曲面液晶パネル(図1)とモニター用曲面液晶パネル(図2)を展示した。同社は中国市場をターゲットにして、これらのパネルのマーケティングを進めている。曲面モニターは、ゲーム用途などを想定している。

 中小型パネルでは、5.7型WQHD(513ppi)の高精細有機ELパネルや、5型HDのインセル型タッチパネルを組み込んだ有機ELパネル、ウエアラブル用パネル、1.6型の超薄型有機ELパネルをはじめ、低温多結晶Si(LTPS)TFT液晶パネル、車載向け、医療向けなど、様々なパネルを並べた。

図1 AUO社の湾曲液晶テレビ用パネルの展示
手前から65型、55型、50型、42型の湾曲液晶パネル。曲率半径は、65型が6.6m、55型と50型と42型は5m。画素数はすべて4K(UHD)である。
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図2 AUO社の湾曲液晶テレビ用パネルの展示
中央は32型で、曲率半径は5m。両側の2台は27型で、曲率半径は3m。
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