シンテックホズミの屋上に設置した太陽光パネル(出所:京セラ)
シンテックホズミの屋上に設置した太陽光パネル(出所:京セラ)
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「ソーラーサイクルステーション for EV」を活用したBCP対応の仕組み(出所:京セラ)
「ソーラーサイクルステーション for EV」を活用したBCP対応の仕組み(出所:京セラ)
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 自動車の生産設備などを手掛けるシンテックホズミ(愛知県みよし市)は、再生可能エネルギーの活用とBCP(事業継続計画)対策の一環として、太陽光発電システムを使って電動車両の蓄電池に充電し、災害時などに利用できる仕組みを構築した。

 この仕組みは、京セラと京セラコミュニケーションシステム(京都市伏見区、以下KCCS)が共同開発した「ソーラーサイクルステーション for EV」を活用したもので、太陽光発電システムで発電した電力を使って電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の蓄電池に充電し、蓄電した電力を災害時などに非常用電源として供給できる。

 シンテックホズミは、環境負荷の低減と電力コスト削減のため、2014年3月に本社社屋の屋根に京セラ製の出力230kWの太陽光パネルを設置し、発電電力を自社で利用している。さらにBCP対策を目的に、「ソーラーサイクルステーション for EV」を導入し、通常社有車として使用しているPHVの蓄電池に充電した電力を、災害時などに非常用電源としてBCP対策室へ電力供給できるようにした。同システムの構築では、シンテックホズミが立案しKCCSが設計と施工を担当した。

 導入した太陽光発電システムは、災害時に系統電力が停電した場合でも、自立運転で電力を使用できる。またPHVは、エンジンで発電できるため、太陽光発電などによる充電が困難な場合でも電力の確保が可能となる。