Palmer氏
Palmer氏
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 米Oculus VR社 FounderのPalmer Luckey氏は、米Unity社のゲーム制作ツール「Unity」の開発者向け会議「Unite Japan 2014」(2014年4月7~8日、東京)の基調講演に登壇した。「VR(Virtual Reality)は世界を変える」(Palmer氏)とし、VR技術の重要性を説いた。

 Oculus VR社は、ゲーム開発者が強い関心を寄せているHMD「Oculus Rift」を開発している。2013年5月に最初の開発者版が発売され、高性能な割に価格が300米ドルと安価なことから、既に6万台が売れている。2014年3月に、米Facebook社が約20億ドルで買収することを発表し、ゲーム業界以外からも注目を集めた。その創業者(Founder)が登壇するとあって、発表会場にはゲーム開発者やコンテンツ制作者など、多くの来場者が詰め掛けた。

技術向上がVRゲームの進化を促す

 Oculus Riftの他、2014年3月にはソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)がHMD「Project Morpheus(プロジェクト モーフィアス)」を発表し、ゲーム業界でVRに注目が集まっている。Palmer氏は、「VR技術としてはまだ原始的ながら、コンシューマー用途(という身近な分野)でVR技術を利用できるようになったことは大きな意味がある」と、Oculus RiftやProject Morpheusの意義を強調した。そして、「Oculus RiftやProject Morpheusがほぼ同時期に登場したのは偶然ではない。技術環境が以前よりも整ったからだ」と述べた。例えば、各種センサーの技術や3D映像技術などである。「技術の躍進があったからこそ、VR技術も発展した」(Palmer氏)。「現在のゲームは年々進化しているが、ここ2、3年あまり代わり映えしない。だが、VRゲームは大きな変化をもたらす」と、ゲーム業界におけるVR技術の重要性を説いた。