家庭用太陽光発電の遠隔監視サービス「エコめがね」を手掛けるNTTスマイルエナジー(大阪市)は4月3日、発電事業に参入すると発表した。

 主な開発対象は、設備認定を取得した後に未稼働となっている太陽光発電案件という。「ご縁ソーラープロジェクト」と名付け、総額10億円を投資する。 
 
 経済産業省の集計では、2013年12月までに設備認定を取得した非住宅用太陽光発電(出力10kW以上)は全国で25万4915件に達し、合計の出力では2612万4244kWに上る。このうち発電にまで至っている設備は9万件余りで、出力換算では483万kWと設備認定に占める割合はわずか18.5%にとどまる。未稼働案件の中には、設備認定は取得したものの融資など資金調達が不調だったり、事業主体が決まっていないなど、事業化の手前で止まっているケースも相当数あると見られる。そうした案件でNTTスマイルエナジー自らが発電主体となることで稼働を促進していく。
 
 案件の募集は、「エコめがね」を扱っている太陽光発電システム販売事業者と連携する。販売事業者を通して案件を集め、事業化が可能と判断した案件については、当該販売事業者に調達・設計・施工を発注する。2014年4月30日までを第I期として、投資規模で5億円程度の案件を募集する。

 NTTスマイルエナジーは2011年6月、NTT西日本とオムロンの共同出資により設立された。同社のサービス「エコめがね」は、600社を超える太陽光発電システム販売事業者が扱い、利用者はパネルの出力総量で150MWを超えている。