昭和シェル石油子会社のソーラーフロンティアは2014年4月2日、同社のCIS薄膜太陽電池において変換効率20.9%を達成したと発表した。CIS薄膜太陽電池は、CIGS系と呼ばれる化合物半導体を用いた薄膜太陽電池の一種である。CIGS系では、ドイツの研究所ZSWが2013年10月に達成した変換効率20.8%がこれまでの最高値だった。今回の測定値はドイツFraunhofer Instituteが認定した値である。

 性能向上は、セレン化硫化法による光吸収層の改良と透明導電膜の高性能化で実現した。ソーラーフロンティアは「(チャンピオンデータを得るための)小面積セルではなく、30cm角基板から切り出したセルで実現した」ことで、量産までの道筋も短いとする。