図1 Motorola社が発表したAndroid Wear搭載端末「Moto 360」(写真:Motorola社)
図1 Motorola社が発表したAndroid Wear搭載端末「Moto 360」(写真:Motorola社)
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図2 Moto 360の利用イメージ(写真:Motorola社)
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 米Google社は、スマートフォン向けOS「Android」をウエアラブル機器向けに広げるプロジェクト「Android Wear」を発表した(Google社の英文ブログ)。まず「最も慣れ親しんだウエアラブル機器である腕時計」(同社 SVP, Android, Chrome & AppsのSundar Pichai氏)型の端末から始める。

 Android Wearを搭載した腕時計型端末によって、(1)適切なタイミングでユーザーに適切な情報を提示する、(2)発話での操作を受け付ける、(3)身体の健康状態を詳しく監視する、(4)スマートフォンやテレビなどの他の機器を操作する、などの実現を狙う。SNSの更新やメッセージの到着を通知したり、ユーザーが音声で入力した質問に回答したり、テレビに好きな映画を表示させたりといった作業を腕時計型端末で行えるようにする。

 Google社は今回、開発者向けのプレビュー版「Android Wear Developer Preview」の公開を始めた(Webサイト)。Androidのソフトウエア開発ツール内で、ウエアラブル端末のエミュレーターを使ってAndroid Wearに表示する通知画面を開発できるようにするものである。エミュレーターは正方形のものと円形のものを用意する。このプレビュー版では、通常の通知に追加画面を表示する機能、複数の通知を重ねて表示する機能、表示した通知に対するユーザーからの音声での返答を受け入れる機能を利用可能にしている。Google社は数カ月のうちに、新しいAPIや機能を搭載した正式版の「Android Wear SDK」を公開する予定。

 Google社は2014年後半にはAndroid Wearを搭載した腕時計型端末を投入できるように、複数の企業と協業を始めている。機器メーカーとして台湾ASUSTek Computer社、台湾HTC社、韓国LG Electronics社、米Motorola社、韓国Samsung Electronics社、半導体メーカーとして米Broadcom社、英Imagination Technologies社、米Intel社、台湾Mediatek社、米Qualcomm社、ファッションブランドとしてFossil Groupsと協業していることを明らかにした。Motorola社は、Google Wearを搭載した腕時計型端末「Moto 360」を2014年夏に世界で発売すると発表した(英文の発表資料)。