直流1000Vでメガソーラーを構築した「F土浦太陽光発電所」(出所:NTTファシリティーズ)
直流1000Vでメガソーラーを構築した「F土浦太陽光発電所」(出所:NTTファシリティーズ)
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パワーコンディショナー(PCS)を大容量化でき、導入する台数を削減(出所:NTTファシリティーズ)
パワーコンディショナー(PCS)を大容量化でき、導入する台数を削減(出所:NTTファシリティーズ)
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メガソーラーのシステム総合効率を、一般的な約70%から最高で90%に向上(出所:NTTファシリティーズ)
メガソーラーのシステム総合効率を、一般的な約70%から最高で90%に向上(出所:NTTファシリティーズ)
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 NTTファシリティーズ(東京都港区)は、茨城県土浦市に建設した出力1.682MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「F土浦太陽光発電所」が、2月28日に発電を開始したと発表した。3月6日に竣工式を開催した。同社にとって、21カ所目となる太陽光発電所で、年間発電量は約1892MWhと予想する。

 今回のF土浦太陽光発電所には、大きく二つの特徴がある。一つは、1000Vの高圧の直流でメガソーラーを構成したことである。発電システムの設置コストの削減と、発電量の増加、システム総合効率の向上に寄与する。

 同社にとって初めて採用するもので、これによって、従来の600Vの直流システムに比べて、太陽電池の直列回路であるストリングの数を最大40%削減できるとしている。これによって、接続箱の数も減らせる。

 1000Vの直流の採用によって、パワーコンディショナー(PCS)を大容量化できる利点もある。例えば、出力2MWのメガソーラーの場合、従来よりも大容量のPCSを選ぶことで、導入するPCSを1台削減できる。

 PCSが減ることで、PCS用の筐体や集電箱の台数も減る。これによって、メガソーラーの初期コストをさらに低減できる。

 高電圧化によって、配線における損失の低減や、PCSの変換効率の向上も実現できることから、メガソーラーのシステム総合効率を、一般的な約70%から、最高で90%に高まる可能性があると強調している。

 もう一つの特徴は、雑草の生育を抑制するための防草シートを採用したこと。防草シートも、同社にとって初めて採用するもので、除草コストを低減できる見込みである。