出展の様子
出展の様子
[画像のクリックで拡大表示]
液体シリコーンの対流の様子
液体シリコーンの対流の様子
[画像のクリックで拡大表示]

 米SWITCH Bulb Company社は、液体シリコーンを電球中に充填したLED電球「SWITCH」シリーズを、展示会「LED Next Stage 2014」(2014年3月4日~7日、東京ビッグサイト)に出展した。キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)が代理店となって国内で販売を始めている。

 キヤノンMJによれば、SWITCHシリーズのLED電球は、電球の中に液体シリコーンを充填することで、熱伝導性と放熱性を高めてLEDチップの焼き付きを防ぎ、電球の長寿命化を狙った製品である。SWITCH Bulb Company社は、独自の制御回路技術と併せて「LQD Cooling System」と呼んでいる。

 電球の中で熱ムラができると、液体シリコーンが対流することで熱を均一化する。これによって、LEDチップやパッケージの信頼性が大きく高まるという。

 口金は日本の電球で一般的なE26。発光効率は、新製品の「SWITCH infinia」で80~81lm/W。色温度は2700Kの電球色である。

 最大の特徴は、「3年保証」であること。購入から3年以内で、間違った使い方をしたことによる故障でなければ、製品を交換できる。一般にLED電球は7年持つという指摘もある中で、3年は短いとも思えるが、「これまで、LED電球でこれだけ長い保証期間を設けている製品はなかった」(キヤノンMJ)。メーカーによっては、故障の際には交換に応じているもようだが、保証期間を設定している例は少ない。

 ちなみに、SWITCHの平均寿命は他社製品と同等の4万時間。これは1日10時間点灯で10年超に相当する。

 気になるのは、液体が電球に入っていることによる重さだ。SWITCHシリーズの以前の製品は300gと、LED電球の中では非常に重かったが、新製品のSWITCH infiniaの重さは175gで、他社のLED電球と極端な差はなくなった。一般的な白熱電球の30g前後と比べるとやはり重い。