図1 パナソニック システムネットワークスが発表した「TOUGHPAD」シリーズの新機種「FZ-E1」「FZ-X1」
図1 パナソニック システムネットワークスが発表した「TOUGHPAD」シリーズの新機種「FZ-E1」「FZ-X1」
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図2 手袋を装着したままでの操作に対応する他、水滴での誤動作を防止する機能を備えた
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図3 1次元および2次元のコードに対応するバーコードリーダーも搭載する
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図4 TOUGHPAD上で動作する業務用アプリケーションソフトウエアの開発も請け負う
図4 TOUGHPAD上で動作する業務用アプリケーションソフトウエアの開発も請け負う
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 パナソニック システムネットワークスは2014年2月24日、堅牢なタブレット型コンピューター「TOUGHPAD」シリーズの新機種「FZ-E1」「FZ-X1」を発表した(発表資料)。

 屋外業務での利用を想定して耐落下・耐衝撃性能、防水・防塵性能などを高めた業務用タブレット型コンピューターであるTOUGHPADシリーズの初代機「FZ-A1」をパナソニックが発売したのは2012年。これまでに10.1型ディスプレー搭載品と7型ディスプレー搭載品を投入してきた。今回のFZ-E1/FZ-X1は、(1)5型のディスプレーを採用し携帯性を高めた、(2)LTEおよび3G回線での音声通話機能を搭載する、(3)OSとしてFZ-E1には「Windows Embedded 8 Handheld」、FZ-X1には「Android」を採用した、などの特徴を持つ。

 パナソニックは2013年9月に、2013年度下期以降のBtoC市場向けスマートフォンの新製品開発を休止し、BtoBスマートフォンなどの事業に集中することを発表していた(2013年9月26日の発表資料)。「これまで経営方針説明会などで“BtoBスマートフォン”と説明していたものがこの製品だ」(パナソニックAVCネットワークス社 社長の宮部義幸氏)。「今回の製品開発に携わった技術者の大半が、BtoC向けスマートフォンの開発に携わっていた技術者」(パナソニック システムネットワークス ターミナルシステムビジネスユニット 商品開発室 室長の武藤正樹氏)であり、これまでのスマートフォン事業で培った知見を生かしたとする。

 FZ-E1/FZ-X1のハードウエア面での特徴は次の通り。耐落下・耐衝撃性能では、米国防総省基準の「MIL-STD-810G」に準拠した他、本体を3m落下させる試験や、ディスプレーの中央部に400gの鋼球を80cmの高さから落下させる試験を実施し、試験後も正常動作することを確認した。防塵・防水性能では、IP65およびIP68に準拠した。75μm径の粉じんが本体内部に入らないことや、水深1.5mの水圧に30分耐えられることを確認している。

 晴天下でも高い視認性を確保するために、ディスプレーは反射防止構造を採用し、バックライトの明るさは500cd/m2を確保した。また、タッチパネルには手袋を装着したまま操作できる「高感度近接検知タッチパネル」を採用。画面に水滴が付着しても誤動作しない、パナソニック独自開発の「水滴誤動作防止機能」を搭載した。同機能は、「タッチパネル全体に圧力が加わっているかどうかや、水滴や水流特有の静電容量の変化かどうかなどを手掛かりにして、水滴による静電容量の変化を無視する」(パナソニックの説明員)ものである。