オランダのアムステルダムにあるサッカースタジアム「アムステルダム・アレナ」は、約7000m2の屋根の上に、約4200枚の太陽光パネルを設置すると発表した。発電開始後の年間予想発電量は約93万kWh。
屋根設置型の太陽光発電システムとしては、日立製作所グループの物流拠点が備える設備に次いで、オランダ第2位の規模になるという。
アムステルダム・アレナは、オランダの1部リーグの強豪チーム「AFCアヤックス」の本拠地である。今回の太陽光発電システムは、オランダの大手エネルギー会社のNuon社、大手建設会社のRoyal BAM Group社、エンジニアリング会社のArcadis社の協力を得て設置する。太陽光パネルは、オランダの太陽光発電システム企業のOskomera社が供給する。
アムステルダム・アレナは、いち早く局所的な冷暖房システムを採用するなど、エネルギー利用の最適化に注力してきた。最近では、Nuon社がアウデンデイクに建設した風力発電所と電力供給契約を結び、再生可能エネルギーの導入にも積極的であると強調している。今回の太陽光発電システムの導入によって、2015年にはカーボンニュートラル(環境中の二酸化炭素の増減に対して中立)を達成するという。
太陽光発電システムは、2014年上期に導入する。アムステルダム・アレナの屋根は開閉式のドーム型で、このうち開閉時に動かない部分に、太陽光パネルを設置する。
欧州のサッカースタジアムでは、太陽光発電システムの導入が盛んになっており、今回のアムステルダム・アレナの太陽光発電システムは、欧州のサッカースタジアムとしては3番目の規模になるという。1位はスイスのベルンにある「スタッド・ドゥ・スイス」、2位はイタリアのヴェローナにある「スタディオ・マルカントニオ・ベンテゴティ」である。
今回の太陽光発電システムの設置では、2013年10月に発足したAmsterdam Climate and Energy Fundが資金を提供する。