2013年10月の展示会「CEATEC JAPAN 2013」にパイオニアが出展した発光層塗布方式の有機EL照明パネル。
2013年10月の展示会「CEATEC JAPAN 2013」にパイオニアが出展した発光層塗布方式の有機EL照明パネル。
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CEATEC JAPAN 2013でのパイオニアの出展品「メーク用有機EL照明」。資生堂と開発したという。
CEATEC JAPAN 2013でのパイオニアの出展品「メーク用有機EL照明」。資生堂と開発したという。
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 パイオニアは2014年3月末までに有機EL照明パネルを量産する。発光層などを塗布プロセスで形成する有機EL照明パネルの量産は世界初となる。

 パイオニアと三菱化学は、「発光層塗布方式」の有機ELパネルを共同で開発し、2013年9月末からサンプル出荷を始めていた(関連記事)。同方式は、光を取り出すガラス基板の上に電極を形成後、その上の下地層と発光層を塗布プロセスで形成する。

 2013年9月末に発表したパネルの仕様は、最大輝度2000cd/m2の場合に、LT70(輝度が初期輝度の70%になるまでの寿命)が3万時間、色温度は2700Kなど。発光効率は「45lm/Wが目標」(CEATEC JAPAN 2013でのパイオニアの説明員)。ただし、「現在、パネルの出荷先と仕様の詳細を決めている段階で、以前の値から変わる可能性もある」(パイオニア)という。

 パネルの販売は、パイオニアと三菱化学が2013年6月に共同で設立した有機EL照明の販売会社「MCパイオニアOLEDライティング(MPOL)」が担当する。照明器具をパイオニアやMPOLが単独で開発する予定はないという。