柏市と三井不動産、スマートシティ企画、日本ヒューレット・パッカード、エムティーアイなどのコンソーシアムは、妊産婦や子育て世代に向けた健康支援サービスの実証事業を、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市・柏の葉キャンパス地域)で2014年1月29日から開始した。同コンソーシアムが総務省から受託した「平成25年度ICT街づくり推進事業」の一環で、実証期間は同年3月3日まで。
この健康支援サービスは、電子母子健康手帳サービス「hahaco柏」と「健康見える化サービス」の二つから成る。hahaco柏は母子健康手帳にucodeタグを貼付し、スマートフォン用アプリと連携させることなどにより、妊娠中や育児中の母親をサポートするもの。母親の身体状態や乳児の成長をスマートフォンでいつでもどこでも簡単に記録できる他、予防接種や定期健診の記録を管理したり、オンラインで柏市の保健師や栄養士からのアドバイスを受けたりできる。
健康見える化サービスでは、髪どめ型活動量計やリストバンド型活動量計など、常に身に着けられるタイプのライフレコーダーを用いて、ライフログ(生活行動記録)を収集する。ここでもスマートフォン用アプリを活用し、ライフログや健康状態、体調変化などを簡便に把握できるようにする。
サービス利用者は、共通のIDで両サービスを利用可能。両サービスを統合するウェブサイト「柏の葉マイポータル」では、住民が利用できる街のサービスをまとめて閲覧できる。同ポータルは、電子母子健康手帳サービスや健康見える化サービスに加えて、エネルギー見える化サービス、地域活性化を目的としたクラブ活動やポイント制度とも連携させるという。
柏市などは、これらの健康支援サービスを「柏の葉スマートシティ」の主要プログラムとして発展させていく考え。まずは約1カ月間の実証事業に向けて住民から参加モニターを募り、総合健康支援サービスの有効性を検証する。参加モニターは、柏市の妊産婦100人(電子母子健康手帳サービスと健康見える化サービス)と、柏の葉地域住民20人(健康見える化サービス)を予定している。