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東京エレクトロン、薄膜太陽光パネル製造装置事業から撤退

2014/01/31 01:18
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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スイスのTEL Solar AGの製造装置(出所:TEL Solar AG)
スイスのTEL Solar AGの製造装置(出所:TEL Solar AG)
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 東京エレクトロンは1月30日、同日に開催した取締役会において、薄膜太陽光パネル製造装置(以下、PVE)事業から撤退することを決議したと、発表した。

 東京エレクトロンは、2009年にOerlikon Solar社のアジア・オセアニア地域の販売代理店となり、薄膜シリコン太陽光パネル用一貫製造ラインの販売・マーケティングを開始した。2012年には同社を買収し、薄膜シリコン太陽光パネル市場に本格参した。だが、太陽光パネルの供給過剰が続いたうえ、結晶シリコン原料の需給が緩んだこともあり、結晶シリコンの使用量が少ないことで成長が期待されたアモルファス(非晶質)シリコン(薄膜シリコン)型太陽光パネルへの需要が伸び悩んだ。

 加えて、薄膜シリコン型太陽光発電パネルの変換効率が、当初の期待ほど伸びなかったことも、結晶シリコン型パネルに比べて競争力を持ち得なかった。同社でも変換効率向上に向けた開発強化およびコストダウンに取り組んだが、市場環境の回復が不透明ななか、投資回収が見込めないことから、太陽光パネル製造装置の製造開発、販売活動を停止することにした。なお納入済み装置に対するサポート継続のみを行う体制に縮小する。

  PVE事業の拠点は、スイスのTEL Solar AGと茨城県つくば市のテクノロジーセンターつくば。同事業の売上高は、25年3月期で8300万円、同社グループの連結実績に占める割合は0.01%に過ぎない。同事業に関わる従業員については、グループ内での再配置を検討するが、スイス現地法人においては、今後の事業規模の縮小に応じた、人員削減による合理化を検討する。同社はすでに2013年12月18日にPVE事業を含めた事業計画の見直しに伴い、特別損失を計上すると発表しており、2014年3月期第3四半期決算において、特別損失467億円のうち、同事業に関するのれんおよび固定資産の減損損失として326億円を計上している。

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