smartheartを国内発売
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簡単に装着できる
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約30秒後に測定結果が分かる
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特徴を説明したスライド
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心電計
心電計
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 Smartheart Japanは2014年1月29日、東京都内で記者会見を開催し、個人用のポータブル心電計「smartheart(スマートハート)」を同年2月3日に国内で発売することを発表した。病院で使用している心電計と同じ、いわゆる12誘導の心電図測定が可能で、測定データはスマートフォンを利用してリアルタイムに確認できる。データ送信にはBluetoothを利用する。価格は心電計とアプリケーションのセットで10万円。

 心電計は、利用者が一人で簡単に装着でき、測定開始から約30秒で結果が得られる。心電計には12個の電極を備えており、医療機関で測定する心電図測定と同様のデータを取得できる。医療従事者の立場から記者会見に登壇した、順天堂大学 医学部 生理学第二講座 先任准教授の家崎貴文氏は、「医療の現場で心電図といえば、何も言わなくても12誘導の心電図のことを指す。12個の心電図データがそろうことで、医学的な意味が出てくる」と説明。最近では電極の数を絞った簡易な心電測定端末などの開発も活発になっているが、今回の製品はそのような心電計とは異なり、「精度が高い」(同氏)ことを強調した。

 イスラエルにある「SHL遠隔医療センター」の医療スタッフから、24時間体制で測定データに対するフィードバックを受けられるサービスも用意する。リアルタイムでの心電図データの解析や、十数分以内での所見レポートの受信ができるサービスである。月額3000円のオプションとなる。

 想定する消費者は、心疾患患者や心臓に不安を抱える人とする。当初3年間で5万台の販売を目指す。心電図の異常は、症状が出ているときにしか表れず、病院に行って測定した段階では異常が発見できないことも多いという。このため、今回の心電計は「“自分だけの心臓専門医”を携帯できることになり、心疾患患者や心臓に不安を抱える人に大きな安心をもたらせる」(Smartheart Japan)と説明する。

 今回の心電計は、2013年に薬事認証を得ている。ただし、保険収載については現時点では決まっておらず、「今後は、保険医療の中でどのようにこの心電計が位置付けられていくのかが課題」(Smartheart Japan)とする。