容量9MWhのLiイオン電池を備える出力90MWのメガソーラーを建設する(出所:Saft社)
容量9MWhのLiイオン電池を備える出力90MWのメガソーラーを建設する(出所:Saft社)
[画像のクリックで拡大表示]

 フランスのLiイオン電池メーカーのSaft社は1月、同社が主導するコンソーシアムが、フランスの再生可能エネルギーによる発電事業者のAkuo Energy社から、インド洋上にあるフランス海外県・海外地域圏のレユニオンにおいて、出力90MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に容量9MWhのLiイオン電池を備えた発電所の建設プロジェクトの事業者に選ばれた、と発表した。

 Akuo Energy社の投資額は数百万ユーロとしている。太陽光発電システムやLiイオン電池の出荷は、2014年上期に開始する予定。

 建設プロジェクトに関わるコンソーシアムは、Saft社のほか、スペインのパワーコンディショナー(PCS)メーカーのIngeteam社、太陽光パネルメーカーのCorex Solar社で構成している。

 Liイオン電池のような電力貯蔵技術は、電力面で孤立している離島における電力網の構築に向けて、重要となっている。太陽光発電や風力発電と組み合わせ、再生可能エネルギーの比率をできるだけ高めながら、コスト競争力があり、安定性が高い電力網を確立できる可能性があるためである。フランスには、今回のレユニオンのような海外県・海外地域圏が多く、潜在的に大きな電力貯蔵市場があるという。

 これまでにも、フランスにおける電力貯蔵システムを併設したメガソーラーとして、出力50MWのコルシカ島のプロジェクトが知られている。コルシカ島のプロジェクトでは、水素による電力貯蔵システムが採用されている。

■変更履歴
公開当初、Akuo Energy社の投資額を誤って記載していました。正しくは「数百万ユーロ」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2014/01/23 13:30]