バイオマス(生物資源)を含めた再生可能エネルギーによる発電量は、2025年に原子力による発電量を上回り、35年には水力発電に並ぶ(出所:英BP)
バイオマス(生物資源)を含めた再生可能エネルギーによる発電量は、2025年に原子力による発電量を上回り、35年には水力発電に並ぶ(出所:英BP)
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 英国の石油メジャー(国際石油資本)のBPは1月、2035年までのエネルギー市場予測を発表した。世界のエネルギー市場は、2020年までは年平均2%増、2035年までは年平均1.5%増で伸びていく見通し。伸び率が緩やかになるのは、中国やインドをはじめとする新興国のエネルギー利用効率の改善などによる。

 再生可能エネルギーは、2035年まで年平均6.4%増で推移し、エネルギー市場において、最も成長率が高いエネルギー源になるという。

 この結果、世界の発電量に占める再生可能エネルギー由来電力の比率は、現在の5%から2035年には14%に拡大する見通しである。バイオマス(生物資源)を含めた再生可能エネルギーによる発電量は、2025年に原子力による発電量を上回り、35年には水力発電に並ぶとしている。

 特に、経済協力開発機構(OECD)非加盟国では、2035年までに全発電量における再生可能エネルギー由来電力の比率が45%に達すると予想している。バイオマス燃料など、再生可能エネルギーは2025年までに原子力以外の一次エネルギーのなかでも高いシェアを有することが期待される。