タブレットにもなる「Let's note」の新シリーズ「MX3」。12.5型液晶を搭載しながら1.198kgを実現した。
タブレットにもなる「Let's note」の新シリーズ「MX3」。12.5型液晶を搭載しながら1.198kgを実現した。
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UHD合金の説明パネル。
UHD合金の説明パネル。
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炭素繊維で発泡材を挟んだ3層サンドイッチ構造の天板。標準的な厚さは0.6mm(ボンネット部除く)。
炭素繊維で発泡材を挟んだ3層サンドイッチ構造の天板。標準的な厚さは0.6mm(ボンネット部除く)。
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穴を開けるなどして軽量化したドライブユニット。
穴を開けるなどして軽量化したドライブユニット。
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 パナソニックは、ノートパソコン(PC)「Let's note」の新シリーズとして12.5型ワイドサイズ液晶を搭載し、タブレットとしても使える「MX3」シリーズを発売する(ニュースリリース)。質量は1.198kgで、同サイズで光学式ドライブを搭載したタブレット兼用ノートPC(コンバーチブルPC)としては「世界最軽量」(同社)という。

 開発に当たって特に力を入れたのが、光学式ドライブを搭載しながら1.2kgを切るための軽量化だ。例えば、トップケースには、「UHD合金」と呼ぶ新しいマグネシウム(Mg)合金のダイカスト品を採用した。UHD合金は、ダイカスト用のMg合金に炭素(C)を含有させたもので、成形時の流動性が高まって薄肉化が可能になる他、結晶粒径の微細化で耐力が高まる。チクソモールド用として開発されたC含有のMg合金「UH合金」をダイカストに適用できるように、材料メーカーとダイカストメーカーで共同開発したもので、「世界で初めて商品化した」(同社説明員)。従来製品の「AX」シリーズは、Mgとアルミニウムのプレス品を貼り合わせたものを採用していたが、UHD合金の採用により10~20g程度軽量化を図れたという。

 従来はMg合金のダイカスト品だった天板には、新たに開発した炭素繊維で発泡材を挟み込んだ「3層サンドイッチ構造」(2層発泡プリプレグ)の材料を用いた。加えて、天板の一部を厚くするボンネット構造を採用するなどし、面強度を確保しながら14%の軽量化を実現した。この他、光学ドライブユニットはケースに穴を開けるなどして34gの軽量化を図っている。

 現在Let's noteのラインナップの中には、光学式ドライブを内蔵した「SX3」シリーズと液晶画面を反転させることでタブレットにもなる「AX3」シリーズがある。前者は、DVDを再生できることやキーボードの打鍵性の良さから、後者はWindows 8.1との相性がよいタブレットとして使えることからビジネス用として人気がある。一方で、タブレットでも光学式ドライブを使いたいといった要望が多いことから、AX3の利点を生かしながら、SX3の良いところを取り込む形でMX3を開発した。発売は2014年2月14日。価格はオープンだが、店頭想定価格は約20万円(税込み)から。