完成した足尾事業所太陽光発電所(出所:古河機械金属)
完成した足尾事業所太陽光発電所(出所:古河機械金属)
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旧足尾製錬所硫酸工場の跡地(出所:古河機械金属)
旧足尾製錬所硫酸工場の跡地(出所:古河機械金属)
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 古河機械金属は、旧足尾製錬所硫酸工場跡地(栃木県日光市足尾町)に、出力1MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「足尾事業所太陽光発電所」を建設し、11月28日に竣工した。同社は、2012年7月の固定価格買取制度(FIT)の施行を機に、再生可能エネルギー事業への参入を検討してきた。

 もともと同社では、足尾地区において、環境に配慮した遊休地の有効利用方法について検討してきた。その結果、2010年10月に施設解体工事を完了した旧足尾製錬所硫酸工場跡地での太陽光発電所の建設を決めた。出力1MW、年間発電電力量は20年間平均で約85万kWhを見込んでおり、平成25年12月2日から発送電を開始し、全量を東京電力に売電する予定。足尾地区は、19世紀後半に足尾銅山鉱毒事件が起き、日本の公害問題の出発点とも言える地域だ。閉山後は、植林活動により荒廃した森林の復元にも取り組まれてきた。メガソーラーの建設で、新エネルギーの拠点として環境配慮型の有効利用が進むことになる。