図1●米国で建設が完了、または完了する予定の太陽光発電システム建設プロジェクト43GW分の進行状況(出所:米NPD Solarbuzz社)
図1●米国で建設が完了、または完了する予定の太陽光発電システム建設プロジェクト43GW分の進行状況(出所:米NPD Solarbuzz社)
[画像のクリックで拡大表示]
図2●米国で建設が完了、または完了する予定の出力50kW以上の太陽光発電システム建設プロジェクト2400件の出力別内訳(出所:米NPD Solarbuzz社)
図2●米国で建設が完了、または完了する予定の出力50kW以上の太陽光発電システム建設プロジェクト2400件の出力別内訳(出所:米NPD Solarbuzz社)
[画像のクリックで拡大表示]

 米国の太陽光発電に関する調査会社であるNPD Solarbuzz社は11月、米国内で建設が完了、または完了する予定の太陽光発電システムの合計出力が、前年に比べて7%増の約43GWになったと発表した。約600万世帯の米国の家庭の電力消費量を賄うことができる規模だという。

 米国における太陽光発電システムの建設プロジェクトは、従来、その大半を出力100MW以上の大規模な発電所の計画が占めていたが、現在は出力30MW以下の小規模な発電所の計画が成長を牽引しているという。30MW以下の建設プロジェクト数は、前年に比べて33%増加となる2100件以上となっている。

 NPD Solarbuzz社のMichael Barkerシニアアナリストによると、「米国の各州が建設を推進している出力20MW以上の発電所の建設が完了、または完了する予定の太陽光発電システムの多くを占めている」とする。

 米国において、建設が完了、または完了する予定の太陽光発電システムが増えている理由には、30%という投資税額控除を受けるための期限である2017年中までに、建設を完了させようとする発電事業者が多いことを挙げている。2017年中に建設を終えるために、比較的短期間で建設できる小規模な出力の建設プロジェクトを重点的に進める傾向があるという。