ひだかや(岡山県倉敷市)が鳥取県湯梨浜町に建設中の分譲型太陽光発電システム(出所:ひだかや)
ひだかや(岡山県倉敷市)が鳥取県湯梨浜町に建設中の分譲型太陽光発電システム(出所:ひだかや)
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 燦キャピタルマネージメントは、投資事業の一環として、新たに「燦エナジー有限責任事業組合」(大阪市中央区)を設立し、同組合を通じて固定価格買取制度(FIT)を利用した大規模な太陽光発電システムを50kW未満の小規模なシステムに分譲して販売する事業を開始すると11月22日に発表した。

 燦エナジー有限責任事業組合は、燦キャピタルマネージメントなどの出資で今年9月20日に設立した。同事業組合が、太陽光発電システムの売電事業に適した土地を探索、選定し、太陽光発電システムを建設する。並行して、FITに基づいた売電事業に必要な経済産業省や電力会社への申請・届け出を実施する。太陽光発電事業に関心のある顧客は、同組合が開発した太陽光発電システムの一部区画を購入するという形で、売電事業に投資できる。太陽光発電システムの設備は顧客投資家が購入し、土地は賃貸形式になる。購入後は、太陽光発電システムの運用に必要な作業やサービス、例えば太陽光パネルの清掃、用地の草刈り、スマートフォンによる発電量モニタリングシステム、営業補償を含む各種保険などは、同組合から提供を受けることになる。

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設には、通常、億単位の初期投資が必要になるが、燦エナジー有限責任事業組合の分譲販売を利用することで、初期投資額が1セット 2000 万円(税別)から可能になるという。

 こうした分譲型太陽光発電システムは、ひだかや(岡山県倉敷市)も鳥取県湯梨浜町に建設中など、複数の事業者が設置し、投資対象として販売(転売)を始めている。「土地付き太陽光発電」と呼ばれることもある。1セット(1区画)の出力50kW未満なのが特徴で、土地は賃貸と販売の両方のケースがある。50kW未満の太陽光発電システムは、低圧配電線に系統連系できるので変電設備が不要なことから、短期間に設置できる利点がある。