スイスABB社が手がけたメガソーラーの例(出所:スイスABB社)
スイスABB社が手がけたメガソーラーの例(出所:スイスABB社)
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 カナダの太陽光発電システムメーカーのカナディアン・ソーラー社は、子会社のカナディアン・ソーラー・ソリューションズ社を通じて、カナダで最大となる出力100MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)のEPC(設計・調達・建設)サービスを受注したと発表した。

 今回のメガソーラーは、「グランド・リニューアブル・ソーラープロジェクト」の一環として、カナダのオンタリオ州ハルディマンド郡に建設する。発電事業者は、韓国サムスン・リニューアブル・エナジー社で、建設に関する資金はコナー・クラーク&ラン・インフラ・ストラクチャー社が提供する。

 同プロジェクトは、太陽光発電と風力発電で合計出力1369MWの発電所を建設するもので、総投資額は約50億ドルを予定している。この第1弾として、今回の出力100MWのメガソーラーと、出力150MWの風力発電所を建設する。

 このうち今回の100MWのメガソーラーは、2015年に発電を開始する予定である。年間予想発電量は、カナダの平均的な家庭1万3750軒分の電力需要に相当する16万5000MWhである。

 太陽光パネルは、カナディアン・ソーラー社製を約44万枚設置する。カナディアン・ソーラー社は、サムスン・リニューアブル・エナジー社とのパートナー契約に基づいて建設するオンタリオ州ロンドン市の工場で太陽光パネルを製造する。この新工場からは、サムスン・リニューアブル・エナジー社がオンタリオ州で進めている他のプロジェクトにも太陽光パネルを供給する計画。

 また、スイスABB社も、今回のメガソーラーのパワーコンディショナー(PCS)などを受注し、受注額として、8000万ドルを2013年第3四半期決算に計上したと発表した。

 ABBが受注したのは、PCSだけでなく、接続箱、変圧器、監視システムといった包括的なシステムや、メガソーラー全体の性能試験など。ABBでは、これらに加えてEPCサービスまで含めた「ターンキーソリューション」と呼ぶ包括的な受注に注力しており、既に全世界55カ所以上のメガソーラーをターンキーソリューションで受注済みという。