半導体関連の業界団体「GSA:Global Semiconductor Alliance」は、2013年10月29日に東京で「GSA Semiconductor Leaders Forum Japan 2013」(GSAの関連ページ)を開催した。業界を代表する企業の幹部5名が講演を行った。

図1●ダイナミックに語る加藤之啓氏 Tech\-On!が撮影。
図1●ダイナミックに語る加藤之啓氏
Tech-On!が撮影。
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 最後に登壇したのは、デンソーの加藤之啓氏(常務役員 デバイス事業部 担当)である(図1)。同氏は「DENSO Automotive Semiconductor Device – Current Status and Future Outlook」というタイトルで講演した。車載半導体市場の見込みや、デンソーの強み、最近の技術トレンドに対するデンソーの取り組みなどを語った。以下、そのポイントをいくつか紹介する。

車の電子化率は上がるが・・

図2●電子部品の比重は高まる デンソーのスライド。
図2●電子部品の比重は高まる
デンソーのスライド。
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 自動車は、半導体メーカーが成長を期待する分野として必ず挙げる。加藤氏によれば、自動車における半導体を含めた電子部品の比率は、今後も上がる。例えば、ハイブリッド車では2008年に製造コストに占める電子部品の割合は47%だったが、2020年には67%になるとみる(図2)。一般車(コンパクトカー)でも傾向は同じで、2008年に15%だった電子部品の比率は2020年には36%に上がるという。

 ただし、半導体市場全体の中で車載向け製品の比率がぐんぐん上がるかというとそうでもないようだ。同氏が見せた米IHS社iSuppliの予測によれば、2020年になっても、車載半導体の割合は、半導体全体の中で10%にも満たない。続いて同氏は、車載半導体の内訳の推移を、米Strategic Analysisのグラフを見せながら説明した、センサーやLED、ASIC、アナログ、パワー、MCUなどに分類されていたが、その比率は今後もあまり変化しないとのことだった。