米シカゴで開催されたSolar Power International に展示した「SOLAR WARE SAMURAI」
米シカゴで開催されたSolar Power International に展示した「SOLAR WARE SAMURAI」
[画像のクリックで拡大表示]

 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は、定格出力1.667MWと大容量のメガソーラー(大規模太陽光発電所)用パワーコンディショナー(PCS)「SOLAR WARE SAMURAI(侍)」を、米国市場に投入する。太陽電池分野で米国最大の展示会「Solar Power International 2013」(2013年10月22~24日、米国シカゴ)で発表した。

 SOLAR WARE SAMURAIは、米国で最も巨大な市場である電力事業用をターゲットにしている。その中でも“スイート・スポット”とされる、20MW規模のメガソーラーに対しては、SAMURAIを12機利用することで対応できる。入力電圧は直流1000Vに対応しており、MPPT動作電圧は直流550~950V、電力変換効率の最大値は98.7%である。

 さらにこの機種は、米国の砂漠地帯への設置も視野に入れている。屋外設置を可能とし、稼働部品や交換部品を極力減らして、メンテナンスの頻度が低くなるように設計した。例えば、冷却用のファンに加えて、動力が不要なヒート・パイプを搭載している。ある温度まではヒート・パイプのみで冷却できるため、ファンの稼働頻度を下げられる。

 TMEIC は現在、認証機関のUL(Underwriters Laboratories)に、SAMURAIの認証を申請中である。2012年の米国の電力用太陽光発電市場におけるTMEICの市場シェアは7%という。優れた「バンカビリティ(融資適格性)」を強みに、米国市場でのシェア拡大を目指す。