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HOMEエレクトロニクス電子デバイス > スマホ向けパルス・オキシメータが呼ぶ新たな議論

スマホ向けパルス・オキシメータが呼ぶ新たな議論

  • 久保田 博南=ケイ・アンド・ケイジャパン 代表取締役社長(医工連携推進機構 理事)
  • 2013/10/09 11:00
  • 1/1ページ

本記事は、デジタルヘルスOnlineのコラム、久保田博南の「医療機器トレンド・ウオッチ」からの転載です


 パルス・オキシメータ注)もここまで来たのか、というのが第一印象だ。米Masimo社がインターネット販売している「iSpO2」という製品の広告を見て、早速、注文してみた。

注)薬事法の一般名称ではパルスオキシメータ

“医療用ではない”に注目

 この製品がインターネットで購入できることは、意外性を感じずにはいられなかった。Amazon.comで直接注文でき、しかも3日後には筆者の手元に届いた。249米ドルという価格設定にも割高感はない。

 普段はあまり使ったこともないiPadにつないでみると、いともたやすくSpO2値や脈拍数、PI(perfusion index、灌流指数)が表示された(この製品はiPod/iPhone/iPad対応)。これなら素人でも使えるはずだ。

 下の写真は、附属していた取扱説明書。特に目を引くのが“Not Intended For Medical Use(医療用としての使用を意図していません)”という注意書き。これによって、Masimo社の狙いが見えてくる。iPodやiPhoneなどにつないで使えること、イコール、健康管理用との図式が読み取れるのだ。

masimo
取扱説明書

次世代のいわば「医療部外機器」のサンプル

 この後、マシモジャパンに問い合わせを入れてみた。「薬事、FDAはどうなっていますか」という質問である。同社からの返答は明確なものだった。日本では、第三者認証を取得済みで、米国ではFDAに申請中、とのことである。

 元来、パルス・オキシメータは薬事法の分類では典型的なクラス2製品(指定管理医療機器)として定められている。したがって、健康管理や介護向けの用途であっても、第三者認証品としての申請が必要となる。

 ところが、本製品のように明らかに医療用ではない商品をどう扱うのかについては、将来に向けた十分な議論が必要だ。いわば、医療機器ではない「医療部外機器」とも言うべき類に属する。既に出回っているものを上げるなら、体脂肪計やスポーツ用の脈拍計、活動量計といった製品群である。

 ここに示したパルス・オキシメータで言うなら、小型のものなら登山時の高山病予防にも役立つ。その目的だけに使うケースであれば、医療用途とは考えられない。

 次世代の健康・介護用機器群は、医療機器とは別の範疇としての考え方が重要であり、開発・規制の両面からの検討が望まれる。iSpO2という製品は、その議論の材料となる絶好のサンプルを提供してくれた、そんな気がする。

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