田淵電機は、メガソーラー(大規模太陽光発電所)向けの出力25kWのパワーコンディショナー(PCS)を商品化した。同社は、住宅用の小型PCSで実績がある。その技術をメガソーラー向けのPCSの分散型システムに応用した。メガソーラーは通常、太陽光パネルの出力を100~500kWごとに大型PCSに繋げて交流に変換する。田淵電機の分散システムでは、出力25kWごとに小型PCSに接続する。

 一般的にPCSを分散型システムにすると、設置台数が増えるため、1kW当たりのPCSの導入コストは上がりやすくなる。ただ、PCSが故障した場合の売電量の減少リスクが小さくなることや、太陽光パネルをストリング(複数のパネルを直列配線したグループ)ごとに制御・モニタリングできるという利点もあるとされる。
 
 メガソーラーのシステムを巡っては、PSCの出力をより大型化して設置台数を減らすことで、初期費用を削減する方向性も強まっている。初期コストと運用コスト、そしてリスク低減などのバランスをどうとるか、試行錯誤が続きそうだ。