図1 日本におけるPS4の発売日と価格を発表。登壇するSCEの河野氏
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図2 「PlayStation 4 First Limited Pack」を発売
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図3 PS Vitaの新機種を発売
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図4 従来機種に比べて約20%薄く、約15%軽く
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図5 専用メモリ・カードを値下げ
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図6 PS Vitaの新機種は6色の他、特別モデルも販売
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図7 「PlayStation Plus」の90日間の無料利用チケットを提供
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図8 「Vision Gran Turismo」を立ち上げ
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図9 「PS Vita TV」を発表するAndrew House氏
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図10 2013年11月14日に9480円(税別)で発売
図10 2013年11月14日に9480円(税別)で発売
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 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は2013年9月9日、同社の日本市場におけるゲーム事業の説明会を開催した。その中で、次世代の据置型ゲーム機「PlayStation(PS) 4」の日本での発売日と価格を明らかにした。2014年2月22日に発売し、価格は3万9980円(税別)。PS4専用カメラを同梱したものも同時発売予定で、価格は4万3980円(税別)である(図1)。

 これまで欧米などの海外市場での発売日と価格は明らかにしていたが、日本での発売日と価格を明らかにしたのは今回が初めて。現時点でPS4が最も早く発売されるのは北米地域で、2013年11月15日に399米ドルで発売する。日本での発売は3ヶ月ほど遅いが、「海外企業や日本企業の有力ゲーム・タイトルがそろうタイミングなどを考慮し、2014年2月22日が最善と判断した」(ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア プレジデントの河野弘氏)とする。

 日本市場向けとして、アクション・ゲーム「KNACK」のダウンロード・コードとメーカー保証に1年間の延長保証を付けながら、価格を据え置いた「PlayStation 4 First Limited Pack」を数量限定で販売する(図2)。なお、KNACKはPS4のリード・アーキテクトを務めるMark Cerny氏が開発を主導するゲームである。

薄く、軽くなったPS Vitaも登場

 PS4の他、携帯型ゲーム機「PS Vita」の新型機種と、据置型ゲーム機PS3向け新作ソフトも発表した。中でも、販売が振るわないPS Vitaのてこ入れ策の説明に多くの時間を割いた。SCEは、PS Vitaの新機種「PCH-2000シリーズ」を2013年10月10日に発売する。価格は1万8980円(税別)である(図3)。

 PS Vitaは3G通信と無線LAN通信の両通信に対応したモデルと、無線LANだけに対応するモデルの2機種ある。このうち、新機種については、無線LANモデルのみを提供する。新機種発売後も3Gモデルの販売は継続し、3G回線を提供するNTTドコモからは、新たな料金サービスが提供される予定である。

 新機種の最大の特徴は、従来機種に比べて約20%薄く、約15%軽くしたのが最大の特徴(図4)。具体的には、厚さを約15mmに、質量を約219gに抑えた。

 新機種のハードウエアで大きく変わったのが、ディスプレイの種類である。従来機種では5型の有機ELパネルを利用していたが、新機種では5型の液晶パネルを採用する。1Gバイトのメモリ・カードも内蔵するという。ゲーム・プレー時の連続駆動時間も約1時間のびて最大6時間になったとする。

 新型PS Vitaの発売に合わせて、専用メモリ・カードの価格も下げる。例えば、4Gバイト品は、従来の2095円(税抜)から1480円に値下げする(図5)。

 対応ゲームとしては、ユーザー同士でゲームをプレーする「共闘」をテーマにしたゲームの展開に特に力を入れる考え。2013年3月末までに、新たに対応ゲームを100タイトル以上提供する予定である。

 カラー・バリエーションも増やし、全部で6色展開する(図6)。これらに加え、ゲーム・ソフトを同梱し、そのゲームをイメージした外観の特別モデルも販売する予定。PS Vitaの購入者には、有料のネットワーク・サービス有料サービスの「PlayStation Plus」の90日間の無料利用チケットを提供する(図7)。

グランツーリスモ6の発売日を明らかに

 PS3については、国内市場での好調ぶりを明らかにした。発表会では、エンターブレインの調査結果を引き合いに出し、「ここ1年間の国内市場における据置型ゲーム機向けゲームにおいて、70%を超えるシェアを持つ。つまり、国内の据置型ゲーム市場は、PS3が中心」(SCEの河野氏)と強調した。

 PS3向け新作タイトルとして、レース・ゲームの「グランツーリスモ6」を紹介し、その発売日を明らかにした。2013年12月5日に発売する。グランツーリスモ6は、新しい物理シミュレーションを搭載し、1200車種におよぶ自動車が登場する。また、ゲームの境界を超えたいとし、「Vision Gran Turismo」を立ち上げることを発表した(図8)。これは、自動車メーカー協力し、グランツーリスモをイメージした自動車をデザインするもの。現在、22を超えるメーカーやブランドからデザインの提供があったとする。

隠し玉も発表

 発表会の最後には、SCE 代表取締役社長 兼 グループCEOのAndrew House氏が登場し、テレビに外付けすることで映像サービスやゲームを楽しめるようになる周辺機器「PlayStation(PS) Vita TV」を発表(図9)。日本において、2013年11月14日に9480円(税別)で発売する(図10)。PS Vitaのチップセットやシステム・ソフトウエアを採用しており、テレビ画面でPS Vita対応ゲームをプレーできる。外形寸法は、約105mm×65mm×13.6mmで、「テレビにつなぐプレイステーションプラットフォームとしては最小」(House氏)とする。「TSUTAYA TV」や「niconico」、「Hulu」などの映像サービスに対応する。

 PS Vita向けゲームの他、インターネットを通じて配信される初代PlayStationやPSP向けゲームもプレーできるという。定額制音楽配信サービスや電子書籍配信サービスにも対応する。操作には、PS3用コントローラの「DUALSHOCK 3」を利用する。

 なお、2013年9月19~22日まで幕張メッセで開催されるゲーム業界の世界最大級の展示会「東京ゲームショウ2013」において、SCEは基調講演に登壇する他、展示ブースでPS4 を試遊可能な状態で出展する予定である。