手術中のKaeding氏の様子(写真:Ohio State University Wexner Medical Center)
手術中のKaeding氏の様子(写真:Ohio State University Wexner Medical Center)
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中継された映像を視聴する学生達(写真:Ohio State University Wexner Medical Center)
中継された映像を視聴する学生達(写真:Ohio State University Wexner Medical Center)
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 米国の大学病院であるOhio State University Wexner Medical Centerは2013年8月27日、米Google社のヘッドマウント・ディスプレイ(HMD)「Google Glass」を用いて、手術の様子をインターネットを介して生中継したと発表した(同センターの発表資料)。同大学病院によれば、米国では初の試みだという。

 具体的には、同大学病院 整形外科の医師であるChristopher Kaeding氏が2013年8月21日、スポーツで膝の前十字靭帯を断裂した47歳女性の手術をGoogle Glassを装着したままで実施した。Google Glassに搭載したカメラで撮影した術野の映像は、インターネットを経由して数km離れた同大学College of Medicineの教室などにあるノート・パソコン群に生中継され、教師や学生がそれを視聴したという。Kaeding氏の同僚が、わずか1000人しかいないGoogle Glassの試験ユーザーとして選ばれた一人だったことで実現したという。

 今回の生中継について、同大学病院のある別の医師は「Google Glassは医学生の教育にとって絶好の道具」と絶賛。また、中継を視聴した学生の一人は、「1病院の患者の治療例を世界中で共有できるようになることには大きな意味がある」と語った。