既に200社以上から3億3000万台を超える対応機器が登場している携帯機器向けデジタル・インタフェース規格「MHL(mobile high-definition link)」。その次世代仕様「MHL 3.0」を、普及促進を進める業界団体の「MHL Consortium」が明らかにした。2012年4月に策定された現行仕様「MHL 2.0」から約1年半ぶりの大幅な仕様更新である(Tech-On!関連記事)。MHL 3.0の最大の特徴は、4K映像の伝送に対応したこと。約4000×2000画素、30フレーム/秒の映像信号を非圧縮で伝送できる。これにより、スマートフォンやタブレット端末から、4K映像を外部ディスプレイに出力できるようになる。

 この他、MHL 3.0には以下のような五つの特徴がある。第1に、4K映像の伝送と同時に、ストレージ機器と高速にデータをやりとりできるチャネルを設けたこと。第2に、タッチ・パネルやキーボード、マウスなどの周辺機器を利用できるように「RCP」と呼ぶプロトコルを改善したことだ。第3は、供給電力を10Wにまで大きくしたことで、第4はMHL 1.0やMHL 2.0といった従来仕様との下位互換性を確保したことである。第5に、著作権保護技術として「HDCP 2.2」に対応した。