図1●「NI myRIO」 Tech-On!が撮影。
図1●「NI myRIO」 Tech-On!が撮影。
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図2●myRIOの主な仕様 NIのスライド。
図2●myRIOの主な仕様 NIのスライド。
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図3●Eric Starkloff氏 Tech-On!が撮影。
図3●Eric Starkloff氏 Tech-On!が撮影。
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 将来のヘビー・ユーザーになることを期待して、学生向けに入門機を安価に提供することはよくある。モジュール式計測制御装置メーカーの米National Instruments社は、最新の入門機を「NI Week 2013」(テキサス州Austinで8月5日~8日に開催)の基調講演IIIで紹介した。

 「NI myRIO」がそれである(図1)。ちょっと小さめのタブレット、あるいはちょっと大きめのスマートフォンといった外寸だ。リアルタイム処理に向けたモジュール式計測制御装置RIOシリーズの入門機になる。NIの小型の入門機としては、2010年に発売された「myDAQ」(学生向け価格は2万2000円、税抜)に次ぐ。今回、紹介されたmyRIOは、myDAQにはないFPGAを内蔵しており、上位機になる。正式発表は2013年8月末の予定で、今回は価格は明らかにされなかった。

 「我々がFPGA設計向けに「LabVIEW FPGA」の提供を始めて15年間が経過しており、FPGAを計測制御システムに使うことは一般化している。入門機にFPGAを搭載することは自然の流れと言える」(Eric Starkloff氏、Senior Vice President, Marketing)。目を見張るのは、myRIOに搭載されているのが、一般のFPGAではなく、ARMコア(Cortex-A9を2コア)を内蔵した米Xilinx社の「Zynq-7000」であることだ(図2)。

 NIは今回のNI Week 2013でZynq-7000を搭載するモジュール式計測制御装置「Compact RIO」のコントローラ「NI cRIO-9068」を発表したばかりである(Tech-On!関連記事1)。そのZynq-7000が、入門機にも乗る。「Xilinx社と何か特別な関係があるのか」、Starkloff氏に聞いてみた(図3)。