「生活習慣改善支援クラウド」の利用者画面イメージ
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 日立システムズとエー・アンド・デイは、ヘルスケア分野で協業すると発表した。人の活動や睡眠の状況などを自動的に記録・集計・数値化する仕組み、いわゆるライフログを活用したヘルスケア分野で協業する。

 ITサービスの開発・運用に強みを持つ日立システムズと、健康・医療機器の開発・製造、販売に強みを持つエー・アンド・デイのノウハウを組み合わせる。ライフログを記録する専用端末や体組成計などの機器の設計・製造をエー・アンド・デイが、クラウド技術を利用したシステム開発や運用を日立システムズが担当する。

 協業の第1弾として、2013年秋から日立グループの社員数千人を対象に「生活習慣改善支援クラウド」を試行する。メタボリックシンドローム対策のために、生活行動を自動的に数値化し、目に見える形で利用者に提供することによって生活習慣の改善を支援するシステムである。

 利用者は、エー・アンド・デイのライフログ専用端末であるリストバンド型ライフレコーダーを常時装着するだけで、日々の行動を自動的に客観的に数値化して記録することができる。日立システムズはこのライフレコーダーによって数値化されたデータをデータセンターで収集・分析する。具体的には、日々の運動量やカロリー消費量、睡眠時間の情報に加え、従来の歩数計や活動量計では可視化できなかった人の「生活リズム」に関する情報をポータルサイトから利用者に提供する。

 このリストバンド型ライフレコーダーは、日立製作所が開発した「ライフ顕微鏡」の技術を活用している。ライフ顕微鏡は、加速度センサを組み込んだ小型軽量のリストバンド型ライフレコーダーを用いて、人の「動き」のデータを連続して収集、それを分析して日々の活動や睡眠の状況、生活リズムなどを可視化するシステム。日立製作所の中央研究所で2004年から研究開発を進めてきた。

 今回の協業により、日立システムズは日立グループが進める社会イノベーション事業のうちヘルスケア分野の取り組みとして、ライフログを活用したヘルスケア・サービスの開発・販売を推進する。エー・アンド・デイは、世界に8カ所ある海外販売拠点を活用し、ライフログを活用したシステムのグローバル展開を推進すると同時に、自社で取り扱う医療機器・健康器具のさらなる拡販を目指す。

システムの概要
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