センサ・モジュールのイメージ。グリーンセンサネットワーク研究所のデータ
センサ・モジュールのイメージ。グリーンセンサネットワーク研究所のデータ
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 2013年7月5日、東京ビッグサイトで開催された「ナノ・マイクロ ビジネス展」で、進行中の国家プロジェクト「社会課題対応センサーシステム開発プロジェクト」の成果と計画について紹介するセミナーが開かれた。絆創膏のように貼るだけでセンサ・ネットワークを構築できるセンサ・モジュールの開発経緯が明らかになった。

 このプロジェクトは、無線通信機能と自立電源機能を搭載したフレキシブルなセンサ・モジュールと関連技術を開発するもの。センサ・モジュールは、対象物に絆創膏のように貼って、周囲の環境をセンシングしてデータを無線で送信する。コストは1000円程度である。設置が容易かつ低コストなので、工場、オフィス、店舗などに、大量に敷設しやすい。

 今回のセミナーでは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同開発している実施主体の技術研究組合 NMEMS技術研究機構のグリーンセンサネットワーク研究所などから発表があった。センサ・モジュールは、高集積MEMSセンサを実装したフレキシブル・アンテナをフレキシブル蓄電・発電デバイスと重ねた構造である。寸法は、絆創膏と同じ程度の2cm×5cmで、厚みは最も厚い部分で1mm程度である。現在は、要素技術を開発中であり、プロトタイプを2014年3月に完成させる予定だ。