見守りシステムは2013年中に実用化

宮田喜一郎
クラウドHMSの説明パネル

 (3)のスマートホーム/モビリティ/オフィスについては、「クラウドHMS(home management system)」や「クラウド見守りシステム」などを提案する。このうちクラウドHMSは、家電製品とクラウド・サービスを融合させることで、新たな生活スタイルを提案するもの。例えば今回の会見では、ロボット掃除機「COCOROBO」をインタフェースにして、クラウド上の情報を利用者に言葉で伝えたり、エアコンを操作したりするデモを披露した。なお、このデモの写真撮影は禁止だった。

 クラウド見守りシステムは、液晶テレビ「AQUOS」を使った高齢者の安否確認サービスの実証実験を、2012年に埼玉県北本市などの自治体と開始済み。その実証結果が好評だったことから、2013年中には事業を開始する予定である。同サービスは、AQUOSの使用状況(電源のON/OFF)やチャンネル操作などの情報を、自治体などが管理するパソコンに送信するもの。これらの情報を基に、高齢者の暮らしを見守るシステムである。

検査時間を大幅短縮する微生物センサ

宮田喜一郎
展示した微生物センサ

 (4)の食/水/空気の安心安全については、微生物センサを今回の会見で展示した。空気中の微生物(カビ菌、細菌)を短時間で検出するセンサである。これまでは、培養法によって人手で作業していたため、測定に3日~1週間の時間が掛かっていたという。これに対して今回のセンサでは、10~20分で測定でき、微生物汚染の常時モニタリングも可能である。

 微生物に特有の反応によって生成される「特有の生成物」(シャープの説明員)を、レーザ光で検出する。2013年度後半の事業開始を見込む。

 この他(5)の教育については、電子黒板などを展示した。