今回の新製品の例 3光色で明るさをそろえた。パナソニックのデータ。
今回の新製品の例 3光色で明るさをそろえた。パナソニックのデータ。
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既存製品と新製品の品種展開の違い パナソニックのデータ。
既存製品と新製品の品種展開の違い パナソニックのデータ。
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 パナソニックは、3光色の明るさ(ルーメン数)をそろえたLED電球、新「全方向タイプ」を2013年6月21日に発売する(ニュース・リリース)。これまでのLED電球では同じシリーズの製品でも、光色により明るさ(ルーメン数)が異なっているのが一般的だった。新製品ではそれをそろえた。

 LED電球では、同じLEDモジュール構成(=同じ消費電力)で異なる光色の品種を展開することが多い(例えば、「蛍光灯色と電球色」)。ところが、光色によりLEDの発光効率が異なるため、明るさ(ルーメン数)が異なってしまう。例えば、パナソニックの既存の「全方向タイプ」のLED電球では、消費電力11Wの製品において、昼光色タイプの品種は810ルーメン(白熱電球で60形相当)、電球色タイプの品種は640ルーメン(50形相当)である。

 店頭では同じパッケージ・デザインの製品なのに、選択の重要なポイントである明るさが光色により異なることから、購入時の混乱や購入後の不満を招くことがあったという。パナソニックの調査では、LED電球購入者の約3割は購入後に不満を抱えている(2013年5月に1040人を対象に実施)。その中の最も多い不満は「明るさ」に関するもので、約7割を占めるという。

 そこで新製品では、各光色ごとのモジュール設計を変えることで、従来製品では光色により異なっていた明るさをそろえた。これで、光色が異なっていても、明るさが同じになった。今回、60形相当の明るさと40形相当の明るさのそれぞれで、3光色(昼光色、昼白色、電球色)の品種をそろえた。電球型蛍光灯と同じようになり、店頭での選択が容易になると期待される。

 60形相当の明るさの3品種(昼光色、昼白色、電球色)は、いずれも消費電力は10Wで明るさ(全光束)は810ルーメン。40形相当の明るさの3品種は、6.6Wで485ルーメンである。寸法(外形60mm、長さ114mm)、重さ(120g)、口金(E26)、定格寿命(4万時間)は6品種すべてで共通。価格はオープンである。なお、製品名の「全方向タイプ」は配光角が約300度と、白熱電球とほぼ同じ光のひろがりになることを意味している。