米Microsoft社のCEOであるSteve Ballmer氏が来日し、同社のクラウド基盤サービス「Windows Azure」のデータセンターを日本国内に開設すると2013年5月23日に発表した。首都圏近郊と関西の2拠点に設置し、両拠点でディザスター・リカバリー(災害復旧)の体制も整える。「東京を中心とした東日本地域と関西を中心とした西日本をカバーする2拠点を設けることで、(日本の)お客様に更なる処理能力とシステムの柔軟性を提供する」(Ballmer氏)という。
Windows Azureはトヨタ自動車のポータル・サイト「GAZOO.com」や次世代テレマティクス・サービスなどに採用された実績を持つ。これまで国内ユーザーの多くは、香港とシンガポールのデータセンターを利用していたが、海外のデータセンターにあるデータは日本の法令が適用されないなどの課題があった。日本マイクロソフト 社長の樋口泰行氏は「日本にデータセンターを設置することで日本の法令が適用されるようになり、国内にデータに置きたいという企業や政府のニーズに対応することが可能になる」と説明する。データセンターの稼働時期などについては「整った段階で発表する」(樋口氏)という。