決算について説明する同社 社長の秋山保孝氏
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売上高は海外向けが6割強を占める
売上高は海外向けが6割強を占める
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 日本航空電子工業は2013年5月9日に決算説明会を開催し、同年4月24日に発表した平成25年3月期(2012年度)の連結決算について説明した。売上高は前年度比15.2%増の1296億円、営業利益は同31.9%増の86億円の大幅な増収増益。経常利益は同34.2%増の77億3900万円、当期純利益は同56.6%増の50億6300万円である。スマートフォン向けと自動車向けのコネクタが好調を牽引した。

 コネクタ事業の売上高は1098億万円。このうち、スマートフォンを含む通信機器向けが前年度比96%増の432億円とほぼ倍増。ホンダやトヨタ自動車といったメーカーの自動車向けも同28%増の376億円と好調だった。一方、産業機械向けは同12%減の89億円。新興国の設備投資需要の落ち込みが原因だという。パソコンなどの情報機器向けは同26%減の108億円、テレビなどの民生機器向けは同31%減の62億円と低調だった。コネクタ以外の主要事業の売上高は、インタフェース・ソリューション事業が50億円、航機事業が138億円である。

 地域別では海外のスマートフォン向けが大幅に伸びたとする。1296億円の売上高のうち、海外向けが前年度比31%増の790億円、国内向けが同3%減の506億円である。海外売上高比率は、2011年度が53.6%だったのに対し、2012年度は61%に上昇した。

 2013年度の業績見通しも公表した。売上高1500億円、営業利益110億円を見込む。売上高の内訳は、コネクタ事業が前年度比16%増の1275億円、インタフェース・ソリューション事業が47億円、航機事業が150億円、その他が28億円である。その他のうち、20億円は全社プロジェクトとして取り組んでる車載用静電容量式タッチ・センサだとしている。