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【麻倉怜士IFA・GPC報告4】Samsungが4K×2Kの問題点を指摘、マーケティングにつなげる巧みさも

麻倉 怜士=評論家、日本画質学会副会長
2013/04/23 10:30
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大画面では解像度を上げなければならない。
大画面では解像度を上げなければならない。
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大画面では、動画解像度もシビアに。
大画面では、動画解像度もシビアに。
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10年なんかすぐに経つ。その間で問題は解消されるはず。
10年なんかすぐに経つ。その間で問題は解消されるはず。
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4K×2Kのコンテンツ問題。
4K×2Kのコンテンツ問題。
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将来的な4K×2K規格に準拠したテレビは現在、ない。
将来的な4K×2K規格に準拠したテレビは現在、ない。
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これが4K×2K用のKITボックス
これが4K×2K用のKITボックス
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 韓国Samsung Electronics社の欧州法人Samsung Electronics Europe社のSenior Director, Sales&Marketing TV/AV, Europe、Michael Zoeller氏は、世界最大級の家電見本市「IFA 2013」についての事前セミナー「グローバル・プレス・コンファレンス」(GPC)で、4K×2K(3840×2160画素)映像に関して現状の問題点を羅列した。
 
 「UHDの放送はすでにテストが実施されていますが(韓国のLG Electronics社とKBS(韓国放送公社)の実験放送を指すと思われる)、データ・レートをどの程度にするかという問題があります。パッケージ・メディアはBlu-ray Disc(BD)ということになります。ただ、理論的には可能ですが、その出荷時期は明確ではありません。登場はおそらく2015年以降でしょう。ストリーミングに関しては新しいコーデックHEVCで十分に対応できますが、まずはビデオ・オン・デマンドへのニーズがあるかを探らなくてはなりません。そこで現実的なコンテンツとしては、2K×1Kのアップ・コンバートがあります。これは現行の2K×1Kテレビの画質を改善します」。

 筆者はアップ・コンバートについて「改善」と言い切って良いかどうか疑問を持っているが、いずれにせよSamsung社としては期待というよりも4K×2Kの問題点を鋭く指摘した。

 ここからがビジネスの話になる。Zoeller氏は「放送用チューナーの仕様もまだ決まっていません。またチューナーとつなぐインタフェースのHDMI2.0は必要ですが、新しいDRMの仕様は決まっていません。ストリーミングでのコーデックのHEVCも60Pや3Dへの対応は、まだです」と、またもや鋭く問題を指摘。ところが、ここからの話の展開がうまく、自社製品のメリットに誘導した。「というわけですから、今、4K×2Kテレビを買っても、それらの問題に対応できない製品では宝の持ち腐れです。Samsungの4K×2Kテレビなら、4K×2K用の強力なCPU、GPUとインタフェースを備えたKITボックスを後に販売します。4K×2Kに心配はご無用」と。

 4K×2Kテレビの購入者は、4K×2K放送が始まったら、KITボックスをテレビの専用スロットに差し込むだけで、4K×2K世界が楽しめることを強調し、「S9」という型番の85型 4K×2Kテレビの発売を発表。さらに「ここだけの話ですが、秋のIFAには85型より大きな、また小さな4K×2Kをデモする予定です」と、記者が飛びつきそうな内緒話で講演を終えた。

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