図1◎日本市場向けにさらに小さく静かにしたサイクロン掃除機
図1◎日本市場向けにさらに小さく静かにしたサイクロン掃除機
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図2◎小型モータ。新しい掃除機の専用モータとして開発した。シンガポールの工場で生産する。
図2◎小型モータ。新しい掃除機の専用モータとして開発した。シンガポールの工場で生産する。
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 英Dyson社は、日本市場向けにコンパクトで使用時の音を抑えたキャニスター型(床移動型)のサイクロン方式掃除機「DC48」を開発、2013年3月28日から販売を開始すると発表した(図1)。従来の「DC46」と比べて、大きさと本体の質量を約3割小さくし、音を約40%低減させた。

 コンパクト化のために、同社は専用の小型モータ「デジタルモーターV4」を開発した(図2)。出力が1150Wの永久磁石式モータで、最大回転数は10万1000rpm。磁力の高いネオジム・鉄・ボロン系焼結磁石の採用や、インペラおよび筐体を含めたモータの最適化設計、回路基板のモータ内への組み込みなどにより、外径を85mmと小さく抑えた。同出力のモータにおいて「世界最小クラス」(同社)という。

 静音化については、インペラで本体内に吸い込んだ空気が排気口まで流れる経路を長く複雑にすることで音響エネルギを抑制した。加えて、排気口の前に発泡材を挿入して排気音を小さくしたり、モータを包み込む構造にすることで外に漏れる音を抑えたりするなどの工夫を施した。

 小型化と静音化を実現しつつも、集じん性能は向上させた。新しい掃除機の集じん率は93.3%と、従来の89.6%よりも3.7ポイント高い。

 価格は、モータ駆動式ヘッドのタイプで9万7800円(税込み)。