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【決算】シャープは5四半期ぶりの営業黒字、鴻海との出資交渉は3月末の期日まで「可能な限りの話をする」

大下 淳一=日経エレクトロニクス、大石 基之=日経ものづくり
2013/02/01 22:21
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決算説明会に登壇したシャープの奥田氏
決算説明会に登壇したシャープの奥田氏
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 シャープは2013年2月1日、2012年度第3四半期(2012年10~12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度同期比15.1%増の6782億円、営業損益は同270億円改善して26億円の黒字となった。四半期ベースの営業黒字は、2011年7~9月期以来5四半期ぶり。純損益は367億円の赤字と、前年前期比で1369億円改善した。

 売り上げの回復を牽引したのは、液晶パネルを主力とする電子部品部門である。このうち、液晶パネル事業はスマートフォン向けを中心とする中小型パネルが伸びて、売上高は2582億円と前年度同期比49.1%増えた。同事業の営業損益は117億円の赤字だが、前年度同期比で91億円改善した。ただし、モバイル端末向けの中小型パネルの受注はここにきて想定を下回っており、第4四半期(2013年1~3月期)の売上高は当初計画を下回る見込み。

 このほか、太陽電池事業は売上高が前年度同期比14.4%増の559億円、営業損益は同43億円改善して19億円の赤字となった。売り上げの約80%を占める国内市場で、住宅用や産業用の売上高が伸びたという。その他の電子デバイス事業は、モバイル端末向けカメラ・モジュールの売り上げ増などが貢献して、売上高は前年同期比36.1%増の814億円となった。営業損益は前年度同期比45.5%増の31億円の黒字である。

 エレクトロニクス機器部門のうち、AV・通信機器事業では売り上げの減少が続いているものの、営業損益は前年度同期(39億円の赤字)から92億円改善して53億円の黒字に転換した。液晶テレビ事業は、売上高は前年度同期比32.4%減の1051億円。営業損益は、前期に比べて国内販売が回復するなどした結果、黒字化した。携帯電話事業は、売上高が前年度同期比1%減の648億円。IGZOパネル搭載のスマートフォンの販売が好調で、収益改善に大きく貢献しているという。健康・環境機器事業と情報機器の営業損益は引き続き黒字である。健康・環境機器事業の営業利益は前年度同期比9%減の74億円、情報機器事業の営業利益は同15.6%増の63億円だった。

 シャープは、2012年度通期(2012年4月~2013年3月期)に4000億円の財務改善を計画している。同年度第3四半期までの累計の改善額は2944億円で、計画の74%を達成した。ただし、経営再建に向けた取り組みは「山登りでいえば1合目に達していない」(シャープ 代表取締役社長の奥田隆司氏)とした。2013年3月末の期限が迫っている鴻海グループとの出資交渉については、「引き続き協議を継続している。ここにきて我々の業績が上向いていることを踏まえ、期日までに諸条件について可能な限りの話をする」(同氏)と語った。資本増強に向けては、この他さまざまなバックアップ・プランを考えているという。また今後の経営方針に関して、BtoBやBtoCといったビジネス・モデルの違いに応じた「社内カンパニー制を敷いていく」(同氏)とした。

 なお、2012年度通期の連結業績見通しは前回予想を据え置いた。売上高が前年度同期比0.2%増の2兆4600億円、営業損益は同1175億円悪化の1550億円の赤字、純損益は同740億円悪化の4500億円の赤字を見込んでいる。

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