中国のカンファレンスには珍しく、講演後には質疑応答の時間が設けられ、司会者が講師に質問し、講師が回答していた。
中国のカンファレンスには珍しく、講演後には質疑応答の時間が設けられ、司会者が講師に質問し、講師が回答していた。
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会場の受講者が熱心に質問する場面もあった。
会場の受講者が熱心に質問する場面もあった。
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会場からの質問に回答するアジア製造業協会主席執行官(CEO)の羅軍氏。
会場からの質問に回答するアジア製造業協会主席執行官(CEO)の羅軍氏。
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 中国・北京で開催中の、アジアの製造業界の将来について議論するイベント「第6回アジア製造業フォーラム年会」では、2012年12月9日の午後のセッションで、「グリーン製造とリサイクル」と「海洋設備製造産業」をテーマにしたセッションが開催された。

 中国製造業の構造を変革し、レベルアップを図るためには、製造業界の企業が地球環境に負荷をかけない“グリーン製造”と“リサイクル”を促進する必要がある――。2012年11月に中国で開催された第18回中国共産党大会では、「グリーン製造とリサイクル」の重要性がこう位置付けられたことを受けて、中国製造業の持続的発展のカギを握る「グリーン製造とリサイクル」をテーマにしたセッションが開催された。アジア製造業協会 副秘書長の肖勁松氏が司会を務め、〓柴動力再製造公司 総経理の李峰氏、武漢千里馬工程機械有限公司 董事長の楊義華氏、康明斯再製造公司 総経理の胥晶晶氏が、各社の取り組みについて講演した(〓は、さんずいに維)。中国のカンファレンスには珍しく、講演後には質疑応答の時間が設けられた。司会者だけでなく会場の聴講者からも質問が出て、この分野への関心の高さがうかがえた。各質問には、講師やアジア製造業協会主席執行官(CEO)の羅軍氏らが丁寧に答えていた。

 続いて、「海洋設備製造産業」をテーマにしたセッションが行われた。海洋資源は、メイン・フォーラムで司会を務めた羅軍氏が、今回のフォーラムの注目内容として挙げたテーマの一つである。「海底資源の豊かさは人々の予想をはるかに超えている。新しい資源開発は、間違いなく深い海に向かうと言われている。ただ、現状では海底を観測し、開発する設備や技術がまだ遅れているため、海底資源とエネルギーが有効に使われていない。海洋設備製造業界は今後どうなるのか」。このような問題意識から、本フォーラムの主催者のアジア製造業協会は今回のセッションを企画した。アジア製造業協会 副秘書長の肖勁松氏が司会を務め、上海振華重工集団 董事長でアジア製造業協会 副会長の宋海良氏、中国船舶工業協会 秘書長の王錦連氏、中国-ウクライナ巴頓溶接研究院 院長で華南理工大学教授の楊永強氏が講演した。

■変更履歴
記事掲載当初、第2段落で「第18回全国人民代表大会(全人代)」としていたのは、「第18回中国共産党大会」の誤りでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。