Apple社は、iPad/iPad miniの液晶パネルに、CAAC(C-Axis Aligned Crystal)-IGZOを含めた酸化物半導体TFTを用いることを求めている。それに応じようとしているサプライヤーにはシャープのほか、韓国LG Display社、韓国Samsung Electoniocs社、台湾AU Optronics社がある。

<スマートフォン>
 iPhone 5の326ppiという画素密度は、一部の高級スマートフォンのものと比べると高くなくなってきている。例えばKDDIが2012年12月に発売予定の「HTC J Butterfly」は、画素密度が441ppi(1920×1080画素、5型、シャープ製)の液晶パネルを搭載する。iPhoneが今後392ppi(1366×768画素、4.0型)品などの400ppi付近の品種を採用する可能性がないわけではない。しかしApple社は、それよりも歩留まり問題の発生回避を優先したと我々はみている。

<タブレット>
 米Google社が発売した「Nexus 10」は300ppi(2560×1600画素、10型、Samsung製)の液晶パネルを搭載する。2013年第3四半期発売予定の次世代「Nexus 7」は、323ppi(1920×1200画素、7.0型)品を採用する見込みだ。これらに対してiPad mini 2ndとiPad 5thは326ppiになる予定なので、画素密度における優劣は生じない。iPad mini 2ndの発売は2013年後半とみられる。

■変更履歴
記事掲載当初、2ページ目1段落目最後の「台湾AU Optronics社」の社名に誤りがありました。お詫びして訂正します。現在は修正済みです。 [2012/11/30 15:00]