図1 カバー・ガラス裏面のタッチ・パネルはFPCでメイン基板と接続
図1 カバー・ガラス裏面のタッチ・パネルはFPCでメイン基板と接続
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図2 内部のネジはプラス・ドライバで取り外れるもの
図2 内部のネジはプラス・ドライバで取り外れるもの
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図3 カバー・ガラスと液晶パネルを外したところ
図3 カバー・ガラスと液晶パネルを外したところ
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図4 金属シールドを外すと、メイン基板とLiポリマ2次電池が姿を見せる
図4 金属シールドを外すと、メイン基板とLiポリマ2次電池が姿を見せる
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図5 Liポリマ2次電池は取り外しが困難
図5 Liポリマ2次電池は取り外しが困難
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図6 Liポリマ2次電池表面にある文字
図6 Liポリマ2次電池表面にある文字
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その1から続く)

 ヒートガンと樹脂製のヘラを用いて、難なくiPad miniのカバー・ガラスを取り外すことに成功した日経エレクトロニクス分解班。カバー・ガラスの裏面にはタッチ・パネルが貼り付けられているため、筐体下部に格納されているであろうメイン基板とフレキシブル基板(FPC)で接続されていた。この状態では、カバー・ガラスを完全に取り外せないため、内部の分解を進めていく。

 Apple社製品の内部は、一般的なプラス・ドライバで取り外せるネジで固定されているため、分解は比較的容易といえる。もっとも、競合他社の製品に比べると、「Apple社製品はネジの数が多いのが特徴」(モバイル機器に詳しい関係者)だけに、ひと苦労ではある。

 まずは、液晶パネルの4隅にあるネジを取り外す。すると、その直下には金属シールドが全面に施されていた。金属シールドは合計15本ものネジで固定されるほどの徹底ぶり。1本1本を丁寧に取り外していくと、ようやくメイン基板とLiポリマ2次電池が顔を見せた。

 筐体内部の部品配置は、これまでのApple社製品と大きく変わらない。iPad miniでは、Liポリマ2次電池が右、メイン基板が左に配置されている。Liポリマ2次電池が全体の8割程度を占める。上下には、カメラやスピーカー、アンテナなどが搭載されていた。

 iPad miniに搭載されているLiポリマ2次電池には、「3.72V、16.5Whr、4440mAh」と記載されている。iPad(第3世代品)では、「3.7V、43.0Whr、11560mAh」だけに、容量そのものは4割程度になった計算だ。なお、Liポリマ2次電池は筐体背面に接着されており、変形せずに取り外すのは困難だった。

 単純に分解するだけでは、これで終了となる。iPad miniに搭載されている部品点数は少なく、「完成度は高い」(前出の関係者)といえそうだ。

 続いては、主要部品を詳細に見ていく(その3に続く)。