iDでPayPass決済機を利用可能に
iDでPayPass決済機を利用可能に
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展示会場での説明パネル
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 NTTドコモは2012年10月11日、自社で展開する携帯電話機およびスマートフォンを使ったクレジット決済サービス「iD」を、米MasterCard Worldwide社の非接触ICカード決済サービス「PayPass」の決済機で利用できるようにすると発表した。これにより、国内に設置された58万台のiD決済機に加えて、41カ国50万カ所に設置されたPayPass決済機にNTTドコモのスマートフォンをかざして決済することが可能になる。

 ただし、iDとPayPass決済機の両方で決済するためには、対応のスマートフォンが必要である。iDとPayPassでは異なる非接触IC技術を採用しているからだ。まず無線通信方式が違う。iDはFeliCaの通信方式、PayPassはType AまたはType Bと呼ばれる通信方式を使う。さらに、iD用のセキュア情報はスマートフォン本体に搭載されるFeliCaのセキュリティ・チップ(セキュア・エレメント)、PayPass用のセキュア情報は、SIMカード内のセキュア領域を利用する。対応のスマートフォンとしては、同日、冬モデルとして発表されたNTTドコモのスマートフォンのうち、「Xperia AX SO-01E」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)、「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」(シャープ製)の2機種である(関連記事)。

 iDの利用者が対応の端末を使って海外でPayPassを利用できるようになるのは、2013年度上半期からである。その準備のために、2013年2月から対応端末に対してドコモ・ショップを通じてPayPassが利用可能になるSIMカードの配布を開始し、端末のファームウエア・アップデートを提供する計画という。