「全機種が『SoftBank 4G』に対応する」――。
ソフトバンクモバイルは、2012年冬~2013年春商戦向けの携帯電話機の新製品を発表した。同社で代表取締役社長を務める孫正義氏が、目玉として打ちだしたのが、「TD-LTEと完全に互換する」(同氏)という、AXGP(Advanced eXtended Global Platform)を利用した通信サービスであるSoftbank 4Gへの対応である。
発表されたスマートフォンの新製品は、「AQUOS PHONE Xx 203SH」と「PANTONE6 202SH」(共にシャープ製)、「ARROWS A 201F」(富士通モバイルコミュニケーションズ製)、「STREAM 201HW」(中国Huawei Technologies社製)、RAZR M 201M(米Motorola Mobility社製)、HONEY BEE 201K(京セラ製)の6機種。そのすべてが、下りのデータ通信速度は76Mビット/秒のSoftbank 4Gに対応する。ソフトウエア基盤はすべて、米Google社のAndroid。バージョンは、STREAMとRAZR Mが4.0、その他4機種が4.1である。
ソフトバンクモバイルでは、2.1GHz帯を用いてデータ通信速度が最大で75Mビット秒であるFDD-LTEを利用した通信サービス「SoftBank 4G LTE」を、米Apple社の「iPhone 5」向けに提供中である。2012年3月末には、SoftBank 4G LTEの基地局の数は「2万に達する予定」(同社の孫氏)。子会社化したイー・アクセスが提供する1.7GHz帯を用いたFDD-LTEサービスの基地局を合わせると、「3万になる」(同氏)予定だ。これらに、無線LAN接続サービスを組み合わせることで、「世界最高水準のネットワークを提供していく」(同氏)。
フルセグ対応のフォトフレーム
2012年冬~2013年春商戦向けの新製品では、従来型の携帯電話機として8色展開の「PANTONE WATERPROOF 202SH」(シャープ製)を発表した。PANTONEシリーズとして初めて、IPX5/IPX7相当の防水性能、IP5X相当の防塵性能を備える。ワンセグとカメラが非搭載である法人向けの「PANTONE WATERPROOF 202SH for Biz」(シャープ製)も用意する。
デジタル・フォトフレームの新製品では、中国Huawei Technologies社製の「PhotoVision TV 202HW」が発表された。12セグメント放送(フルセグ)に対応したのが特徴である。
スマートフォン6機種、従来型の携帯電話機2機種、デジタル・フォトフレーム1機種の9機種に、ウォルト・ディズニー・ジャパンとの協業による「ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク」のスマートフォン2機種を合わせた11機種が、ソフトバンクモバイルの2012年冬~2013年春商戦向けのラインアップとなる。2012年10月10日以降、順次発売される予定である。