順天堂大学と日立製作所は、医療・ヘルスケア分野の共同研究を推進するため、包括連携協定を締結した。人材交流や相互の研究施設を活用した連携などを進める。臨床現場のニーズに即した先端技術の開発と実用化を目指す。日立製作所にとっては、初めて医療系大学との包括連携協定になる。

 順天堂大学における臨床現場のニーズと、日立製作所の医用技術や情報技術などを組み合わせる。研究開発のテーマは、大きく3分野。超早期診断や治療を目指す「先制医療」、個人の体質に合った負担の少ない効果的な治療を目指す「超個別化医療」、治療法を確立し新たな治療機会の創出を目指す「高度医療」、である。

 推進体制としては、「連携協議会」を設置して共同研究テーマの選定や研究進捗の管理を行う。共同研究テーマの選定に当たっては、両者が参加する「ワークショップ」を開催し、テーマの探索に向けた情報交換を推進する。研究者や学生の相互派遣による学術交流と人材育成、研究施設の相互利用を通じた研究拠点の構築も進める予定である。