映像機器などの設計開発を行うセルテック(東京都、渋谷区)は、「CEATEC JAPAN 2012」(2012年10月2~6日、千葉市、幕張メッセ)で、無線LAN技術を使って映像を伝送する技術規格「Wi-Fi Display」に対応するテレビ接続アダプタのデモ映像を披露した。HDMIケーブルでテレビに接続するスティック型の機器で、スマートフォンの画面をリアルタイムでテレビに表示できる。高速な映像処理LSIを採用するとともに、無線LANのドライバやミドルウエアなどをチューニングするなどして、遅延速度を40ms程度に抑えた。動きが激しいアクション・ゲームなどには向かないが、動きの少ないゲームや動画再生などの表示はストレスなく行えるという。

 アダプタ機器の開発は最終段階で、Wi-Fi Displayの認定プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Miracast」の認定取得も検討している。Wi-Fi Display対応のスマートフォン・アプリを開発するためのSDKとセットで、スマートフォン・メーカーなどにOEMで供給する計画だ。時期は今のところ未定だが、Wi-Fi Displayの普及動向を見て供給を開始するという。「既にある国内メーカーに供給する方向で開発を進めている」(セルテック)。

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セルテックが開発中のWi-Fi Display対応アダプタ機器
セルテックが開発中のWi-Fi Display対応アダプタ機器
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