メイン基板の裏側の金属カバー。
メイン基板の裏側の金属カバー。
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金属カバーは基板の側面にはんだ付けされている。
金属カバーは基板の側面にはんだ付けされている。
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金属カバーを外した表側。
金属カバーを外した表側。
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金属カバーを外した裏側。
金属カバーを外した裏側。
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その5から続く)

 最後はメイン基板だ。取り出したメイン基板の第一印象は「電磁雑音対策用の金属カバーが目立つ」ということだ。特に、筐体と接している裏側は、一つの大きな金属カバーでまるごと覆われている。

 iPhone 4Sでは、基板の表面に金属製のレールがはんだ付けされており、その上に金属カバーがはめ込まれていた。これに対し、iPhone 5では、金属カバーがプリント基板の側面に直接はんだ付けされている。金属製のシェルで基板を包み込む感じだ。電子部品を実装できる基板上の面積を少しでも増やしたかったのだろう。

 大まかな形や大きさは、iPhone 4Sのメイン基板に似ている。ただし、コネクタ類は、iPhone 4Sでは裏側に集められていたのに対し、iPhone 5では表側に集められている。iPhone 4Sは表側から裏側に組み立てていく構造だったのに対し、iPhone 5は裏側から表側に組み立てていく構造だからだろう。

 基板上には、移動通信用のパワー・アンプやフィルタが数多く取り付けられていた。iPhone 5では、移動通信方式として新たにLTEに対応したためである。メイン基板上の電子部品の詳細については、日経エレクトロニクス2012年10月15日号のNEレポート、およびNEスペシャル・レポート「iPhone 5分解/解析セミナー&部品撮影会」で詳しく紹介する。