日本テキサス・インスツルメンツ(TI)は2012年10月1日、無線LAN技術を使って映像を伝送するシステム「TI Miracastソリューション」を発表した。DRMで保護されたフルHD(1920×1080画素)の映像をリアルタイムに伝送することができ、例えば「スマートフォンの画面をリアルタイムにテレビに表示する」といったことが可能になる。Wi-Fi Alliance(WFA)が策定した技術規格「Wi-Fi Display」に準拠しており、WFAが2012年9月に開始したWi-Fi Displayの認定プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Miracast」の試験環境での互換性を検証済みという。(関連記事)。

 今回の新システムは、同社が出荷済みのプロセサやワイヤレス・チップを組み合わせたもの。映像を送信する側の「TI Miracastソース・ソリューション」と、受信側の「TI Miracastディスプレイ・ソリューション」で構成される。TI Miracastソース・ソリューションは、同社のプロセサ「OMAPシリーズ」とワイヤレス・チップ「WiLinkシリーズ」を組み合わせたもので、スマートフォンなどの機器への搭載を想定している。当初は「OMAP 4」と「WiLink 6.0」または「WiLink7.0」の組み合わせをサポートするが、「OMAP 5」と「WiLink 8.0」の組み合わせのサポートも近日中に予定しているという。一方、TI Miracastディスプレイ・ソリューションは、同社のビデオ・プロセサ「DaVinciシリーズ」とWiLinkシリーズを組み合わせたもので、テレビやセットトップ・ボックスなどへの搭載を想定している。